弱い鳥
傷ついた羽が疼いた
幾千の空を跨いだ 声は高らか
理由もなく飛んでいた
君に逢ったとき全部が
その日のためにあったように 思えた
休めたかった羽もいつしか
恋にそそのかされ 動き出す
風切羽(かざきりば)を掠める風も
君の元へと
ぎこちなく飛ぶ僕はきっと
とても弱い鳥
風音と青だけが満たす 空白を往く
君に逢えると片隅では知っていたから
消えたかった夜も堪えられたんだね
翔けよう
いつか飛んだ街へきっと
君を連れて行きたいんだ 人の住む街
そびえ立つビルの間
赤信号をくぐろう
命がけの旅すらきっと 楽しいんだ
夜は明滅するクレーンを
止まり木にして闇を越えて
朝の冷たい風でまた飛ぼう
君の隣で
ぎこちなく飛ぶ僕はきっと
とても弱い鳥
琥珀色のその瞳が 勇気をくれる
怖くないさ 怖いことが日常だから
失うものはない 君以外は何も
翔けよう
ぎこちなく飛ぶ僕はきっと
とても弱い鳥
風音と青だけが満たす 空白を往く
君に逢えると片隅では知っていたから
消えたかった夜も堪えられた
怖くないさ 怖いことが日常だから
失うものはない 君以外は何も
翔けよう
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