インゲン

1996年生まれ。作詞家を志してからというもの、架空の歌詞を書いています。

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あなたが嫌いで仕方なくて引っ掻いて叫んだ年の暮れそれが私の全てだった行き先を無くしたどうしたほらこの目を見て文句の一つでも宣え目に映り返る私は酷く醜かったねえこの震える手を今取ってくれ鐘が鳴るまでのダンスで嫌に胸ぐらのよれた長袖笑い合ってはみないかごめんね太陽と月花と海あなたは私奥底に焦げ付いた正体どうしようもない逃げ切れないいっそ美しいねえ血で汚れた爪同士で抱きしめ合ってみたいもう不幸など願わない一方で幸せすらご自由にして落ち葉が可哀想なものかおいでひとひらどうしてねえあなた一人でこんなに頭を支配して降り頻るシャワーの最中私は死にたかったねえ誰かメダルをこの首にかけてくれそれを許しの媒介にして手繰るように生きさせて晴れ間を知りたいんだごめんね愛と凶器風と土あなたは私掻き毟り消してしまいたい歪な形それを掬い今袖を通しほら憎んで止まない身体のままあなたに伝えてみたい大好きどうしてまたねあのね大好きどうしてまたねあのねごめんね太陽と月花と海あなたは私奥底に焦げ付いた正体どうしようもない逃げ切れないいっそ美しいねえ血で汚れた爪同士で抱きしめ合ってみたい死ぬほど怖いと胸が叫んでいるこの襖の向こうわたしが立っている

ローリンミー

紙吹雪に手を振ってそれじゃあありがとう残るは答えの無い冒険不安だなんて出まかせほら足は今にも踊り出すほど未来を信じている昔歩道橋のあった交差点で逡巡何のために生まれてみたんだっけどうだっけ割に合わない給料汚れたスニーカー悲観するほどでもない生活あー久しぶりに百均でスケッチブックなんて買ってしまってどうしたわかってるんだ傷つきたくないだけでしょうどこへ、ローリンミー何を語ろう予想のキャンディを砕いて明日へ渡ろうどこへ、ロンリーミー誰になろうこの痺れるような気持ちは一体いつ以来何かを諦めて生きるには寿命が余る生き物に生まれている平常より混み合った電車にがっかり期待すりゃするだけ損する星どうやって笑えばいいのそりゃ恋のひとつもしたくなるわな映画のようにあーくたびれたスーパーで半額シールとマイフレンド柄になくも強く抱きしめたくなったこんなエンディング背伸びのフェンディ全部過程、過程だそう信じらんなきゃやってらんないだろうどこへ、ローリンミー私でいようゴシップもどこ吹く風投げ出すプライドどこへ、ロンリーミー強く願おうサヨナラ逆転のホームランそんな大団円紙吹雪に手を振ってそれじゃあありがとう残るは答えの無い冒険訳知り顔の天才も予想できないストーリーご覧、ご覧よカーテンの向こう揺れる人影静かにあなたを待ってるもう一人のあなたどこへローリンミー何を語ろう予想のキャンディを砕いて明日へ渡ろうどこへ、ロンリーミー誰になろうこの痺れるような気持ちは一体いつ以来何かを諦めて生きるには寿命が余る生き物に生まれている、きっと

もしも飛ぶなら/ハイキュー!!

気づいてしまったどうやら僕らに残った時間は吹けば飛ぶ灰のようでそれほど強く燃えている気づいてしまったどうやら君の手を取って以来はフィクションよりも眩しく陽が昇るもしも飛ぶならその「至らなさ」は捨ててくれるな羽根の一枚でしょう?僕らの体全て浮かした羽ばたきを今奇跡とも思えないのです今に、今に見たことのない高さでこの星を見る光、光その真ん中に踊るように羽根が舞う気づいてしまったどうやら成り行きで立ってる今日は神様のタクトが導くストーリーの途上気づいてしまったどうやら君が蹴破った襖嬉しく思えてお返事の爪を研ぐもしも跳ぶなら苦しみのない場所へじゃないそれすら愛しい場所へもしも跳ぶなら殺されてもいい好奇心に楽しかった、それだけだった期待、期待まだ触れてたいチャンスの裾を掴んでいる痛み、痛み生きてる証瞳は闇を探るもしも飛ぶならもしも跳ぶならもしも飛ぶなら遠く遠くまでもしも跳ぶならもしも飛ぶならもしも跳ぶならきっと今日みたいな日だ今に、今に見たことのない高さでこの星を見る光、光その真ん中に踊るように羽根が舞う期待、期待まだ触れてたいチャンスの裾を掴んでいる痛み、痛み生きてる証瞳は闇を探る(for ハイキュー!!)

普通

エアコンの温度を彷徨うような普通に憧れどうしようもない特別だけが私を飼ってる半額のシールを探すような夕暮れあなたは知ってる?生まれ間違ったわけじゃないただあなたが眩しい蛇のとぐろで息をするように守られたってそれが愛だとわかるには子ども過ぎています日の当たる春なんでもない喧騒の最中へ踊るように戦うあなたの背中を夢見て声を上げればそれが歌になるような奇跡を教えて、教えて、教えて普通の運命休日の昼下がり目を擦るときの怠惰と何も与えられず生きる軽さだけ探してる手放せずに握った幸福の毒が回るその手を握るために下ろした荷物と過去御伽噺のように羽は生えないからこの足で旅を楽しむ権利だけ大切に背負って傘も差さずに雨を走る人生のイレギュラーその向こうで笑うあなたとただのくしゃみをピアノが弾けないあなたが音楽になる奇跡を教えて、教えて、教えて普通の雷鳴裸足で駆け出すさらば血小板もう私は普通になります齧るハッピーターンちゃちな冒険譚もう私は普通に最高です日の当たる春なんでもない喧騒の最中へ踊るように戦うあなたの背中を夢見て声を上げればそれが歌になるような奇跡を教えて、教えて、教えてねえ教えて知らない鳥の鳴き声の名前とともにあなたの目に映る普通のすべて