青い火花
あまりに奔放に描かれた絵に
どんな精巧さも敵うことはない
夢を語るように走るクレヨン
油の匂いを辿った旅
散々追うばかり
希望誘う明かりに
この手で触れる寸前に
消えてしまう
なんて運命
暗い部屋を照らしたのは
まばゆく散った青い火花
目の前でばらける夢
さよなら
青白く尾を引きながら
クレヨンは灰に変わった
どこかで予感していた
さよなら
明日も大人になれないみたい
死に損ねた心が抱く期待
線香花火に見惚れるように
落ちる前ほど美しい旅
いつも願うばかり
理想写す鏡に
虚像と気づく瞬間に
割れてしまう
そんな人生
暗い部屋を照らしたのは
まばゆく散った青い火花
伸ばす手を取る幻
さよなら
御伽噺ならきっと
ヒーローが助けに来た
本当は分かっていた
さよなら
目を背けていました
叶わない理想から
冷蔵庫にないもので
できた料理を求めた
もういいよな
探しに行こう
風に舞う落ち葉に頬を裂かれても
曲がっていた背を押したのは
激しく散った青い火花
夜道をそっと照らして
さよなら
浮かび上がる影の形
確かに一人分だ
どこかで予感していた
さよなら
醒めてしまった甘い夢
さよなら
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