首落とし

愛してもらわな生きてけんのに

どうしてそう奔放なんかね

誰彼構わず爪立てとったら

いずれ死ぬで、惨めさで


それよか誰かを愛してみんかね

流れる雲を眺めてみんかね

なまくらの爪なぞほらしまって

死ぬよりゃまし、そうと違うか


鎌を振るって死神ごっこ

ほんとはあなたと穏やかに

世間話の一つでもなあ

それでも平行喚くんなら

頭ん中で鎌と踊りゃ

あなたの首ずれて落ちる

そして消える私の見る

絵本から降りろ


名残惜し 人は愛し

晴れ心地 手心無し


怒られるのが嫌いかそうか

ほんならも少し優しくあれ

暴れて返り血浴びとんじゃろが

いずれ死ぬで、寂しさで


自分可愛さばかり募って

上等なこったそれはええ

正しく自分を守ったらんかい

それができんでこうなったんじゃろ


指を鳴らしたら

消えてくれんかな

あんたを取り巻く

闇全て

そしたらあんたは

美しくなるわ

そういう終わりが好きなんだけど

やむを得ん時もあるわな


その首切らして死神ごっこ

ほんとはあなたの朗らかな

笑みでも見れたらいいのになあ

それでも変わらんもんよな人は

だから刃を引くわさよなら

あなたの首ずれて落ちる

そして消える私の見る

絵本から降りろ


名残惜し 人は愛し

晴れ心地 手心無し

慈悲はなし 消ゆ幻

清々し 元の形

インゲン

1996年生まれ。作詞家を志してからというもの、架空の歌詞を書いています。

歌のない歌詞