全身全霊

靴越しのアスファルトの硬さを

何となく知っているように

高い場所で風にそよいでいる

葉っぱの手触りがわかるように

忘れないで

切り離せない

全てと生きている

そうさ君の

賢さの正体は

その体すべて

ああ

生きて

生きていてよ

ただ

生きて

生きていてよ

全身全霊の君で

全身全霊の君を

待ち受ける会議の億劫さを

考えまいとするように

湧き上がる理不尽な怒りを

自分のものと信じたくないように

大人になる

切り離そうと

もがいて生きている

そうさ君の

美しさの正体は

その心のすべて

ああ

生きて

生きていてよ

ただ

生きて

生きていてよ

全身全霊の君で

全身全霊の君を

その行く先は

その指が

その心臓が

その首筋が

もうすでに

知っているはずだ

そうさ君の

賢さの正体は

その体すべて

ああ

生きて

生きていてよ

ただ

生きて

生きていてよ

全身全霊の君で

全身全霊の君を