誰かの天使/2.5次元の誘惑

雷に打たれた日に

私はもう匙を投げた

あくびの後に心が

ここで生きると叫ぶので


一心不乱だった

何か大切なものが

ひとたび風が吹けば

消えてなくなりそうで

それ以外の全ては

指をすり抜けていった

それがおかしくて笑った


誰かの目にはくだらない

光を信じて止まない

この身が焼け落ちそうなほどの愛

未だに世界を知らない

盆暗な私でいい

アイアム誰かの天使


金が居場所があなたが

欲しくて手に取る武器が

思いがけず美しく

それそのものに生かされて


心配無用そうだ

私の醜さなら

嫌というほど見てきた

けれど値引きしないのです

あなたが信じるなら

シンデレラになれるわ

背中を押してくれますか


散々どうぞ構わない

いよいよ何も怖くない

今を踊るわさよなら未来

手元には一つしかない

それさえ失ってもいい

空っぽでこそ天使


ただ好きって愛しいってそれだけで

混沌を持ち寄って

あなたに絡む鎖を

割ることだって

できるわ、私


誰かの目にはくだらない

それでもいい

未だに世界を知らない

私でいい

欠けていようが美しい

そう信じている限り

アイアム誰かの天使


(for 2.5次元の誘惑)

インゲン

1996年生まれ。作詞家を志してからというもの、架空の歌詞を書いています。

歌のない歌詞