あえかな命
砂粒が吹き荒ぶ
蜃気楼を追いかける
足跡などすぐに消える
ただ前へ進んでる
陽射しは迷いもせず
私を照らしている
逃げ水を追いかけ笑う
まだ息は続いてる
肺の奥が灼ける頃に
あなたを見つけるだろう
まだ まだ まだ
愚かな旅人
ただ ただ ただ
あえかな命は
進む意味を投げ捨て
丘の向こうへ消えた
帽子で水を掬い
喉へと流し込んで
群れをなす鳥が唄ってる
雲のない空を仰ぐ
探し物はここにはない
次の寄り道を行く
ぎら ぎら ぎら
愚かな旅人
いま いま いま
あえかな命は
言葉の意味を忘れ
踵を返し消えた
さら さら さら
愚かな旅人
ゆら ゆら ゆら
あえかな命は
いつしか砂になって
からかぜに乗り消えた
もうすぐ着くでしょう
あなたの足下へと
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