憧れ


夜の河辺

帽子で掬って

鼻を摘んで

飲み込んで


街の有線

とんだニューウェイヴ

遠くに終電

砂利の上


寝返りで切った頬

諦めてないよ

いるんだろ

どこかにあなたが


駆けて、ああ駆けて

夢は憧れ

明日にはどうなっているかも知らずに

息で、その息で

世界と混じって

隠れるあなたの光を

暴きに行こう


足の裏へ

食い込むガラスへ

舌を打って

夜は峠


大脳で

食むインターネット

ねえ教えて

幸せって?


吠えて、ねえ吠えて

悴む肺へ

何年後まで生きているつもりだい

全て、もう全て

思い出して

見る物全てが

愛しかったはずだろうが


愛されたい

眠たい

どこかへ行きたい

この世に

いてもいいって

許しが欲しい


駆けて、ああ駆けて

夢は憧れ

明日にはどうなっているかも知らずに

息で、その息で

世界と混じって

隠れるあなたの光を

暴きに行こう


教えに行こう


その美しさを

インゲン

1996年生まれ。作詞家を志してからというもの、架空の歌詞を書いています。

歌のない歌詞