オセロ/正反対の君と僕

あなたが眩しくて

影になる背中

醜い捨てたいのに

私自身だそうです


触れたら火傷で

済まないような陽に

恋をしたもので

抱きしめてみたくて


あなたの背に

回した手が

まだ知らない影を読む

照らし合えた

ことを知れば

愛しさに惑う


青春など

こんなものと

所詮平々凡々と

知ったから今その

真ん中であなたに会いたい

「心など

バグだらけの

傷つくばかりのもの」

あえかな想いが手を繋げば

反対へと返る


夢なら醒めないで

チョコレートの匂い

淡い陽だまりから

名を呼ばれる十五時


どうして僕なんかの言葉で

表情が動くの

陽だまりの落ちた日々ほど

期待してしまう

恐ろしくなる


言葉だけを

並べても

その瞳を前にはもう

骨がへたるテスト

の答案なんて二の次になる

「恋愛など

恥だらけの

直視に堪えないもの」

逃げ出すその手を君に取られ

反対へと返る


盤上には

成り行きの

惨状が並んでいる

どこか一つ

誠実さを

欲しがれば裏を見る

傷を見せど

強がれど

間違いを選んだ気がする

それでも

愛する勇気を


青春など

こんなものと

所詮平々凡々と

知ったから今その

真ん中であなたに会いたい

「心など

バグだらけの

傷つくばかりのもの」

あえかな想いが手を繋げば

反対へと返る


(for 正反対の君と僕)

インゲン

1996年生まれ。作詞家を志してからというもの、架空の歌詞を書いています。

歌のない歌詞