月夜
絶え間ない日常の砂嵐
それが突然止むように
あなたが生き終えたと
そんな電話で全て弾けた
思い出振り返ると
あまりに温かく信じ難く
身に余る幸福に
ただ今は気づくだけ
ありがとう この言葉さえ
あなたに届けばいいと思う
ありがとう この気持ちだけ
今はただそれだけの
音もない風もない夜
こんなに悲しい夜なのに
お腹が空いてしまいます
あなたがもう居ない世界で
食べる最初のご飯は温かくて
ふと点けたテレビを見て
つい笑ってしまうこと
あなたは許してくれますか
ともに笑ってくれますか
ありがとう この言葉さえ
あなたに届けばいいと思う
ありがとう この気持ちだけ
今はただそれだけの
音もない風もない夜
きっと私はもとの日々に
だんだんと戻っていきます
その先で溢れる景色に
あなたを思い出すでしょう
それだけしかできなくて
ごめんね 許して
ありがとう 懐かしい日よ
笑顔で満ちていた八畳間
ありがとう いつか夢の中
もう一度逢えるでしょう
神様が許した夜
優しさに包まれる夜
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